【スタッフレポ】松花堂庭園内の展示レポをお届けします。

国の名勝に指定されている松花堂庭園・美術館の庭園内では、宮本一行さん藤生恭平さん佐々木香輔さんの展示を公開中です。公開日は、金・土・日・祝と11月4日(木)。これからご来場くださる方には参考として、すでにご来場のくださった皆様には鑑賞体験の振り返りとして、鑑賞ルートと作品をご紹介いたしますので、ご活用ください。

松花堂庭園・美術館別館1階

庭園入り口を通り、青々とした竹林を進むと、美術館別館が見えてきます。
その1階に展示されているのが、宮本一行さんと藤生恭平さんの作品です。

松花堂庭園内にある美術館別館

▼宮本一行《共振する躯体》
別館入り口右手にある、庭園の緑と光が差し込む展示室には、宮本さんのインスタレーション作品が展示されています。「流れ橋」として知られる木津川の上津屋橋を、“他者”として捉え、橋と共演するように踏み鳴らして録音された音が空間に響き、上津屋橋の静かな豊かさが溢れた空間となっています。

▼藤生恭平《三川合流シュート》
一方、別館入り口左手の展示室では、まず巨大なモニターが目に飛び込んできます。藤生さんによる《三川合流シュート》です。八幡の地で合流する三川の合流地を目指すモチベーションを、サッカー少年に投影した映像作品が上映されています。また、展示室の奥では、藤生さん渾身の刺繍を施したユニフォームも静かな興奮を纏っています(公式Twitterの記事参照)。

茶室 竹隠

別館を出てまっすぐ行くと、左手に茶室 竹隠が見えてきます。数奇屋研究の第一人者・中村昌による設計なんだそう。そんな茶室には、“カメラ・オブスクラ”という、写真の原理による投影像を周辺に映し出す装置を活用した佐々木香輔さんの作品が展示されています。

茶室 竹隠

▼佐々木香輔《scape》
茶室に入ると、まずは“カメラ・オブスクラ”で現代の生活空間を映し出した様が撮影された写真群が展示されています。そして奥の部屋に進むと、床の間に何か動くものが−−。何が映されているのか、まだご来場になっていない方は、どうぞ楽しみに。

現在、松花堂美術館では『やわたで愛された地域のたからもの 〜つながる文化財〜』が開催されています。

八幡を新しい視点で見つめた作品展示『ALTERNATIVE KYOTO−もうひとつの京都−』と、八幡の文化財を存分に味わえる『やわたで愛された地域のたからもの 〜つながる文化財〜』で、八幡という地域の「温故知新」を堪能いただけるこの機会に、ぜひご来場ください。

ALTERNATIVE KYOTO−もうひとつの京都− in 八幡
▼松花堂・美術館庭園 庭園内
出展|佐々木香輔、藤生恭平、宮本一行
会期|10.1[FRI]-11.7[SUN] ※金・土・日・祝と11月4日(木)のみ公開
時間|9:00-17:00(16:30最終受付)
入場料|大人100円・学生80円・こども50円
エリア詳細|https://2021.alternative-kyoto.jp/exhibition/yawata/

備考|石川竜一さんによる彫刻作品《 Hōjōナウ!!-C9-403-》は、松花堂美術館の入り口に展示しており、月曜を除く曜日にご覧いただけます。

石川竜一《 Hōjōナウ!!-C9-403-》